今日は建築家とともに、大工さんの案内で階段の踏み板の確認、そして"ついでに"ダイニングテーブルの天板を見に行くことになっていた。
大工さんの加工場は家の建築現場よりさらに北の山の中。一つトンネルを抜けるとそこは雪国だった。

最初は建築家と家具を作る工房へ。若い人が多く作業する工房。テーブルやシェルフからキッチンの製作などを行っていた。また、ダイニングセットなどの展示コーナーもある。やはり木のぬくもりのある家具はいい。
続いて大工さんと合流、大工さんなじみの材木店へ一枚板の天板を見に行った。ケヤキやトチ、ナラ、センなど大きさも種類もさまざまな一枚板があった。木によって木目や色が全く異なる。目に留まったのは、160cmほどのケヤキとクリ、そして少し大きめのトチ。大工さんのおすすめは形のユニークなクリ。クリは固くて磨くのに時間がかかるが、自分たちでサンダーがけをすれば愛着がわくとすすめてくれた。幅の狭さが気になったが、木目がきれいに出ており、風合いがある。でも少し裏に穴があるが、赤味の多いケヤキもいい。迷うところだ。大工さんのすすめでこの3点に「商談中」の札を張ってもらうことにした。また訪れて考えればいいと言ってくれた。この大工さんの木好きと面倒見のよさは一品だ。
クリ

赤味のとてもきれいなケヤキ

この後、最初の集合場所の駐車場へ。これで終わりか、うん?本来の目的であった階段の踏み板は?大工さんの頭の中からはすっかり消えていた。また引き返して、杉材の乾燥場へ。
たくさんの杉板がこの雪の中置かれ乾燥中であった。杉はやわらかく、踏み板などには反って使いにくい。しかし、そのマイナス点を考えても毎日触れる階段の踏み板は一枚板にしたかった。大工さんも同じ考えで、集成材で計画されていてものを同じ値でできる杉板を探し出してくれた。今はヒバの集成材である下足いれもこの杉材で行ってはどうかとも提案しれくれた。できるだけ集成材やベニヤなどを使いたくないと思っているのでこの提案はうれしい。しかし、何と言ってもお値段しだいというといころ。本当は今シナベニヤで計画されている引き戸なども杉材にしたいのだが。
乾燥中の杉材

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土曜日は現場打合せ。木曜日に話題となった床材の確認を行った。
大工さんがリビングの養生シートを外してびっくり。赤味がきれいにそろい、ほれぼれするほど美しい。埋加工のことなどふっとんでしまった。大工さんは板の色味を丁寧にみて、一番美しくなるような板の並びを工夫している。今回の床は5回もやり直したのだそうだ。
今回お願いした大工さんは正解だった。どんなにいい材料をそろえても、それを活かす腕と心がなくては無駄になってしまう。今回の大工さんは木に対する豊富な知識と深い理解と愛情があり、腕はもちろん、いいものを作ろうという気持ちがとても強い。一生に一回の家をこの大工さんにお願いできて本当によかった。
壁材の説明をする大工さん

床材の後は壁材の説明が大工さんからあった。「あまりよくない」という言葉で心配になったが、よくないというのは個性的な木が多いということのようだ。色に灰汁がでて緑がかったものやおかしな柄が出ているものがあった。しかし、これは木が水を吸い上げたときに残ってしまった灰汁や、二股にわかれていたため出た模様で木としては強く問題はないということ。木も育った場所や育ち方でいろいろな個性が出る。人間と同じ。みんな違ってそれでいい。強度など材として問題がないのであればそのまま使ってもらうことにした。この大工さんならうまく活かしてくれるだろう。
壁材

この大工さんを初めとして今回家づくりに携わってくれた業者の方はどの方も正解であった。その仕事に大しての知識が豊富で、丁寧な仕事、アイディアも豊富だ。こんな業者さんに出会えたのも我々の建築家選びが成功だったからだ。いい建築家のもとにはいい業者が集まる。類は友を呼ぶのである。
家づくりは山あり谷ありである。腹の立つこともあり、落ち込むこともある。それを乗り越えていくには建築家を人としてどれくらい信用しているかである。腹が立ち、いろいろぶちまけたこともあったが、この信頼はゆるがなかった。今、家づくりがとても楽しい。後2ヶ月、新しい家ができる楽しみもあるが、この人たちとの作業が終わってしまうのが寂しい気がする。
最近、このブログの前に公開していた日記で、初めてこの建築家と会ったときのものが出てきた。このとき感じたことは今でも変わらない。
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2004年5月7日
昨日、ホームページで見つけた建築家に会いに行った。
事務所は自宅を兼ねた建物。静かな住宅街に建つ、暖かい建物だった。
最初の失敗があったので、とても緊張していたが、物静かで、とても優しい笑顔の方だった。自分から話すのではなく、まずこちらが言うことを静かに聞いてくれる。オープンシステムを採用しているため、時間をかけてゆっくりと説明してくれた。家づくりに関してもプランを始めてから完成するまで1年半から2年をみてほしいということ。じっくりゆっくりと考えていたこちらの思いと同じだ。
そして最後に自宅の1Fを見学。人柄らしい優しい家だった。この建築家にお願いしよう、迷いなくそう思った。
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最近、Macの寝起きが悪い。起動後、「ちょっと待ってね」とカチカチカチカチカチカチカチカチ。人間も寒いがMacさんも寒いのだ。早く暖かい家に住みたいね。
昨日は最後の4回目の契約を行った。タイル、木製建具、照明、クリーニング。今回最も印象的だったのがタイル屋さん。ほとんど言葉をかわすことはなかったが、職人オーラを出す存在感のある人だった。
契約後、打合せを行ったが、その中で建築家より床材についての説明があった。今回床材も杉を使用する。その張り作業は今週から始まっているが、使用している杉材の節の埋め加工が思ったより多いということだった。節の埋め加工は死節や抜け節に節木を埋め、抜けたり、破損をふせぐもの(節木生産会社)。実際に現場から持ってきた床材を見せてもらったが、加工している節はなめらかだが目立つ。これがたくさんあるというのはかなり違和感がでるように感じられた。
建築家が材を入れた業者に確認したところ、最近では節埋め加工がかなり増え、小さな節でも埋めてしまうのだそうだ。理由は痛んだ節でストッキングがやぶれたり、抜けて穴があいたりとクレームが多くでることにあるらしい。
最近無垢のフローリングをしても節のない材でと希望する人が多くいると聞く。感覚の違いだろうが、その方が美しいと感じるのだそうだ。節は木が枝をのばしていた部分。節があるということは枝をはり、木が木であった証拠だ。それをなぜ避けるのか理解できない。
私は一緒に年をとってくれる家を望んでいる。人工のもので固め、汚れや破損以外の経年変化の見えない家は嫌だ。年を重ねるごとに変化をし、味わいと力強さを増していく家がいい。古いお寺や神社のように。節の抜けや痛みもまた経年変化として味わいを出してくれるような気がしている。建築家の事務所で実際抜けた穴を見せてもらったが、黒く味わいの出た板の中にぽっこり節の形をした穴、こんな穴は絶対人工ではつくれない、とてもいい感じのものだった。
節たちもすぐに生活の一部になってしまうに違いない。毎日歯磨きのときに見つめる節、階段をのぼるときに見る節、ゴミを捨てるときに目に入る節。そんな節がある日突然抜けたら、おもしろいではないか。そんな風に楽しみたいのだ。
ただし、美しい経年変化を出すためには我々の手入れも大切だ。古いお寺が美しい木の色を出しているのは小僧さんたちが毎日磨いたためだろう。寒い日も暑い日も。大工さんが板の色を見ればどれだけ手入れをしているかすぐわかると言っていた。手の届く範囲に布を置いておき、テレビを見ながら軽くなでるでも違うそうだ。いつも同じところではムラがでてしまうが。
私は節でストッキングが伝線したと騒ぐレディより、毎日床を磨く小僧さんを目指そうと思う。
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大工さんの作業も今月いっぱいということで、だんだん内部が住まいらしくなってきた。10日は外壁が完成し、建築家とともに足場へのぼり汚れや傷などの検査を行った。
屋根では同じく板金屋さんがハゼの閉め直しを行っていた。やってみたいと思わせる作業だが、やはりあそこまではのぼれない。

雨樋のつく南側

軒先。外壁の色と野地板の色がマッチしてとてもいい感じ。建築家は色むらを気にしているようだが、この色むらが雰囲気を出しているように思うのだが、素人考えだろうか。


2階の吹き抜けの手すり部分。大工さんが溝を掘っている。

完成品

床の構造用合板 秋田プライウッド

電気屋さんと給排水屋さんによる検査も行われた。
水圧試験は一定の圧力をかけて、配管のどこかに穴が空いていないか調べるもの。穴があると針がどんどん下がっていくということだが、1時間行い、針の変化はなかったようだ。

電気屋さんの絶縁試験は何もなければ針が0のまま、線に釘が打ち込まれていると針に振れが生じる。結果は1箇所、2階の合板を打った釘が線をかすっていたところがあり、すぐに対応したということ。

先日足場から落ちた大工さんが復帰していた。何と落ちてからしばらくの間の記憶が全くないそうだ。落ちた日、親方にその日の報告をしているとき、話し方がおかしいと親方が気づき、すぐ病院へ。その病院は脳外科の専門医がいないため、ドクターヘリで脳外科のある大病院へ搬送されたという。落ちた後、平気な顔をして「大丈夫です」と言いながらお弁当を食べていたが、その記憶もないらしい。頭を打ったわけではないが、強く下半身を打ったため、それで脳しんとうを起こしたようだ。落ちてからヘリの乗るまでの記憶がないそうだ。サッカー選手が頭を打った後、脳しんとうをおこし、その後プレイはしているが記憶が全くないという話をよくきく。それと同じ症状だったのだろう。親方が気づいて本当によかった。
庭から西側をみたところ。来年の秋は庭で紅葉を楽しもう。

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一段と寒くなってきたが、現場では断熱材施工が行われている。
1階リビング断熱材
1階のリビングは75mmのロックウール。板状になったものだが、切断面を気密テープで止めている。通常は切りっぱなしの状態にすることが多いそうだが、我々がロックウールが部屋内に侵入することを気にしたため、大工さんが壁の断熱材のビニールの切れた部分と床の断熱材の切断面全てに行ってくれた。

リビングの床。1階ではあるが、地下室があるため、当初は外に接している部分だけであったが、1階床すべてに断熱材を施工することになった。

全施工が終わり、大工さんが掃除機をかけてくれている。

掃除後、床合板張り。

地下室断熱材
地下音楽室。今は何もないため、よく響く。埋めずに残したセパ穴を利用して吸音効果のあるものを壁に設置する予定。

断熱材はネダフォームを使用。黒い部分に釘を打ち、床合板を固定する。

ネダフォームの施工は専門業者が行った。

布団掛け
東側窓についた布団掛け

東側窓からの風景。これからは家の中から紅葉が楽しめる。

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私はできあがりつつあるこの家をとても気に入っている。その気に入り具合は形が見えてくるにつれ増していく。
上棟のとき、その形の美しさに感動した。大きさ、形のバランスが絶妙で本当に美しい立ち姿。
そして昨週、外壁が張られた。外壁は黒のガルバリュームである。この土地は自然の色が豊富だ。その中で人工の色は浮いてしまい違和感を生み出す。唯一、自然色の中に違和感なくとけ込めるのが黒である。周りの色を引き立たせ、かつ自身も埋もれてしまうことはない。色を決定するときは小さなサンプルを見て決定するが、これが大きな面となったとき、どのような色になるかを想像するのは難しい。今回のこの色は正解だった。
これで完成時の外観が見えてきた。余分なものが何もない、シンプルな美しさ。形のよさがよく出ている。外観は思い通り完璧、いや、それ以上だ。




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