日曜日は町内一斉の清掃。子どもから若者、年寄りまでどこの家でも家族総出で参加する。女性は草刈り鎌を持って、男性は草刈機や竹箒を持って、子どもたちはゴミ袋を持って、国道沿いを清掃する。我々の班はもう一つの班とともに、国道の一つのバス停区間。朝8:00に集合、来たものから草刈り、掃除を開始する。2時間、おしゃべりをしながら北から徐々に清掃をしていく。終われば缶のお茶が配られ、女性たちは座りこんでまたおしゃべり。私もナナちゃんのお母さんやコータくんのお母さん、お隣の奥さんなどと輪になって楽しくおしゃべり。
その後はタンク掃除。これは班だけで行う。班長さんの奥さんでもあるナナちゃんのお母さんが「タンクを使っている人たちがやるから来なくてもいいけど、社会勉強に来てもいいのよ」と言う。このタンク掃除は男性陣の仕事、女性では班長さんの奥さんであるナナちゃんのお母さんだけが参加するようだ。言葉の裏に「一緒に行こうよ」という声を聞いたような気がしたので、ついて行くことにした。
この近隣では昭和50年代半ばまで町水道がなかった。それまで使っていたのがこのタンク。山の水を濾過し、それぞれの家庭にひいている。飲用、料理、洗濯など家庭用はもちろん、畑などにもすべてこの水を使っていたそうだ。それから町水道ができ、畑には農水がひかれた。最近では農薬の問題もあるので、飲用には使わないが、洗濯や風呂などはまだこの水を使っている家庭が多い。
まずは2つに分かれた石でできたタンクの水をすべて取り除くことから開始。朝、ナナちゃんのお母さんが栓を抜き、各家庭でも水道の水を出しっ放しにする。行ったころには、ほとんど空になっていたが、出口より下の部分は水が残っている。梯子でタンクの底に降り、水をバケツで運び出す。それとは別に濾過器から石と炭を取り出し、泥などを洗い落とす。石も炭も大きなバケツに3倍ずつほどある。たわしなどでこすりながら丁寧に洗う。
これらの作業が終了したところで、新しい濾過器作りを始める。自治会長さんの指示により、炭と石を交互に濾過器の中に入れて行く。それぞれ3段くらい入れたところで、濾過器がちょうどいっぱいになる。山の水を濾過器に入れる管を取り付けると間もなくタンクに水が落ち始めた。
最近では使うことが少なくなったので、絶えずタンクには水がある状態だが、昔は何にでもこの水を使っていたので、枯れることもあったそうだ。この山の中で暮らして行く知恵、皆で協力して皆で作ってきた生活、今もこのようなものが残り、同じように皆で守っている姿に感動してしまった。
この掃除が終わるとおしゃべりとこれからの行事の説明など。10月にはお宮さんでお祭りがある。我が家は今年初めて参加することになるのだが、「新しい氏子の承認式があるから」と言うこと。聞けば新しく部落に来た人、嫁に来た人、生まれた人はこのお祭りで神様に氏子になることを承認してもらうそうだ。「まだ未承認だからね」。
この地域でも新しく越して来て周りの人とうまく行かず、結局住めなくなってしまう人もいるらしい。我々は幸運なのか、うまく受け入れてもらったような気がする。おしゃべりをしたり、行事に参加することがとても楽しい。
帰りに野菜作り名人さんにお会いした。「タンク使ってないのに、掃除してくれたの、ありがとうね」と言って、またまた野菜をどっさりいただいてしまった。珍しい緑のナス。

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